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「子どもが音読をすると、たどたどしくて時間がかかる」
「一文字ずつ読むので、文章の内容まで理解できているのか心配」
「毎日音読の宿題をしているのに、なかなか上手にならない」
そんな悩みを抱えている保護者の方はいらっしゃいませんか?
音読の力は、子どもによってさまざまです。初めて読む文章でもすらすら読める子がいる一方で、
一文字ずつ確かめながら読んでいる子もいます。
大切なのは、すべての子どもに同じ方法で練習させるのではなく、
今の音読の力に合った方法で、少しずつ読める部分を増やしていくことです。
今回は、音読が苦手な子どもにも取り組みやすい「追い読み」と「部分完成法」という
2つの練習方法をご紹介します。
1. 音読が苦手な子どもに多い「拾い読み」とは?
音読の効果的な練習方法を考える前に、まずは子どもの読み方に目を向けてみましょう。
例えば、次のような文章があったとします。
「これは、わたしが小さい時に・・・」
この文章を読むときに、
「こ・・れ・・は・・、わ・・た・・し・・が・・・」
というように、一文字ずつ拾いながら読むことがあります。
このような読み方は、一般に「拾い読み」と呼ばれます。
文字を一つずつ読むことに意識が向いていると、文章全体をまとまりとして捉えにくくなり、内容を理解することにも負担がかかる場合があります。
国語の授業では、教科書の文章を読みながら内容を理解したり、登場人物の気持ちを考えたりする場面がたくさんあります。
そのため、文字を読むことに多くの力を使っている子どもは、授業についていくことが大変に感じられるかもしれません。
ただし、拾い読みをするからといって、国語の力がないと決めつける必要はありません。
文字を読む経験がまだ十分でない場合もあれば、言葉をまとまりとして認識することに時間がかかっている場合もあります。読み書きの特性などが関係することもあります。
大切なのは、子どもの読み方を責めたり、周囲の子どもと比べたりしないこと。
「どうしてすらすら読めないの?」ではなく、「どうすれば、もう少し読みやすくなるだろう?」と考えてみましょう。
そこでおすすめしたいのが、「追い読み」と「部分完成法」を取り入れた練習です。
2. 音読が上達する練習方法①「追い読み」で読み方を身につける
「追い読み」とは、大人が先に文章を読み、そのあとを子どもが追いかけるように読む練習方法です。
子どもが一人で読むことに苦労している場合でも、大人の読み方を手本にしながら練習できます。
例えば、次のように進めてみましょう。
ステップ1:短い言葉から始める
大人が「これは」と読みます。
そのあとに、子どもが「これは」と読みます。
最初は、子どもが無理なく読める短い言葉や文の一部分から始めましょう。
大人が読む速さに合わせることが難しければ、ゆっくり読んだり、少し間を空けたりしてもかまいません。
ステップ2:少しずつ読む範囲を広げる
短い言葉をスムーズに読めるようになってきたら、次は文章を少し長くします。
大人が、
「これは、わたしが小さい時に」
と読み、そのあとを子どもが追いかけます。
さらに慣れてきたら、
「これは、わたしが小さい時に、村の茂平というおじいさんから聞いたお話です」
というように、少し長い文章にも挑戦します。
このとき大切なのは、一度に長い文章を読ませようとしないことです。
子どもが苦労しているようなら、読む範囲を短く戻しても大丈夫です。
短い言葉から始め、少しずつ文章を長くしていく。この積み重ねが、無理なく練習を続けるためのポイントです。
ステップ3:慣れてきたら、自分の力で読んでみる
大人のあとに続いて読むことに慣れてきたら、同じ部分を子ども一人で読んでみましょう。
まだ難しそうであれば、もう一度大人が手本を示します。
何度も繰り返すうちに、子どもが自分の力で読める部分が増えていくことを目指します。
ただし、文章を暗記することだけが目的ではありません。最終的には、文字を見ながら自分で読み、文章の内容も理解できるようになることが大切です。
追い読みは、大人の読み方を手本にできるため、読み方のイメージをつかみやすい方法です。子どもの様子を見ながら、無理のない範囲で取り入れてみてください。
3. 音読が上達する練習方法②「部分完成法」で成功体験を積み重ねる
追い読みとあわせて試してほしいのが、「部分完成法」と呼ばれる練習の考え方です。
これは、文章全体を最初から最後まで繰り返し読むのではなく、短い部分を練習して、読めるようになったところを少しずつ増やしていく方法です。
例えば、教科書に長い物語が載っているとします。
最初から最後まで一度に読もうとすると、何度もつまずいてしまい、子どもが「自分は音読が苦手だ」と感じてしまうこともあります。
そこで、文章を短いまとまりに分けて練習します。
① 最初の一文を練習する
まずは、最初の一文を選びます。
大人が手本を示し、追い読みをしながら、少しずつスムーズに読めるようにします。
何度か練習し、子どもが無理なく読めるようになったら、次の文に進みましょう。
② 次の一文も同じように練習する
次は、二番目の文です。
同じように短いまとまりで練習し、読めるようになったら、最初の文とつなげて読んでみます。
このように、読める部分を少しずつ増やしていきます。
③ 読める部分をつなげ、文章全体へ広げる
一文ずつ読めるようになってきたら、二文、三文と、少しずつ長いまとまりに挑戦します。
このときも、つまずいたからといって、最初からすべてやり直す必要はありません。
難しい部分をもう一度練習したり、必要に応じて大人が手本を示したりしながら進めましょう。
こうした練習のよいところは、子ども自身が「ここは上手に読めた」と実感しやすいことです。
昨日は一文読むのに苦労していた子どもが、今日は二文続けて読めるようになる。
そんな小さな成長を一緒に喜ぶことが、自信につながる場合があります。
一方、長い文章を毎日一度読むだけでは、苦手な部分が十分に練習できないこともあります。
例えば「ごんぎつね」のような長い物語を読む場合でも、子どもの状態に合わせて練習する範囲を調整してみましょう。
文章全体を読む宿題が出ているときも、まずは苦手な部分を練習してから全体を読むなど、取り組み方を工夫できます。
ただし、宿題の指示や学校の方針もありますので、必要に応じて先生に相談し、家庭での練習方法を共有すると安心です。
そして、忘れてはいけないのが、子どもを焦らせないことです。
すぐに上達しなくても、練習の成果が少しずつ表れることはあります。子どものペースを大切にしながら、「前より読みやすくなったね」「ここまで読めたね」と、実際にできたことを伝えてあげましょう。
まとめ|音読が苦手な子どもには、今の力に合った練習方法を
音読が苦手な子どもに、最初から文章全体をすらすら読むことを求める必要はありません。
まずは、子どもの現在の読み方をよく観察し、無理なく取り組める方法を選ぶことが大切です。
今回ご紹介したポイントを振り返ってみましょう。
- 追い読み: 大人が手本を示し、そのあとを子どもが追いかけて読む。
- 部分完成法: 短い文章から練習し、読める部分を少しずつ増やしていく。
- 小さな成功を認める: 上手に読めた部分や、前より成長した点を具体的に伝える。
- 子どものペースを大切にする: 無理に急がせず、必要に応じて読む範囲や速さを調整する。
音読の練習は、単に速く読むことや、間違えずに読むことだけが目的ではありません。
文章を読む力を育てながら、子どもが「自分にもできる」と感じられる経験を積み重ねていくことも大切です。
もし、練習を続けても文字を読むことに強い困難がある場合や、本人が大きな負担を感じている場合には、家庭だけで解決しようとせず、学校の先生などに相談してみてください。
一人ひとりに合った方法を見つけながら、焦らず、少しずつ。
子どもの「読めた!」という喜びを、一緒に増やしていきましょう。
それでは、ありがとうございました!
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