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子どもが勉強に前向きになれない。何をするにも自信がなさそうに見える。
失敗を恐れて、新しいことに挑戦できない。
そんな姿を見て、どう声をかければよいのか悩んだことはありませんか?
子どもの成長を支えるためには、知識や勉強方法を教えることだけでなく、
子どもの心を愛情と承認で満たし、自分を信じる気持ちを育てることも大切です。
以前、私が行っていたスタディ・コーチングでも、この点を重視していました。
今回は、子どもの心を潤す「自信の水」という考え方をもとに、
自己肯定感を育てる声かけと、家庭で実践できる褒め方のポイントをご紹介します。
1. 子どもの成長を支える「自信の水」とは?
私がスタディ・コーチングで大切にしていたのは、子どもに肯定的な声をかけ、
できたことを認め、その成長を一緒に喜ぶことです。
これを、私は「自信の水」を注ぐことにたとえていました。
プリントを配る。教材を渡す。問題の解き方を教える。オンライン授業で画面越しに説明する。
もちろん、どれも学習を進めるうえで大切なことです。
しかし、それだけで子どもの心が満たされるとは限りません。
「自分のことを見てくれている」
「自分の努力に気づいてくれている」
「自分にはできることがある」
そう感じられる経験も、子どもが前向きに学ぶための支えになります。
子どもが安心して挑戦できるようになると、失敗したときにも、
もう一度やってみようと思えることがあります。
反対に、失敗ばかりを指摘されたり、周囲から否定的な言葉を繰り返し受けたりすると、
自信を失い、挑戦することに不安を感じる場合があります。
心に余裕がなくなれば、勉強に取り組む気力が湧かなかったり、
学校生活がつらく感じられたりすることもあるでしょう。
ただし、不登校には、学校での人間関係、学習上の悩み、心身の不調、家庭環境など、
さまざまな要因が関係します。自己肯定感の不足だけが原因とは限りません。
だからこそ、学校に行けないという行動だけに注目するのではなく、
子どもがどのような気持ちで過ごしているのかにも目を向けたいのです。
子どもの心に「自信の水」を注ぐことは、学習を支えるだけでなく、
安心して自分らしく成長するための土台づくりにもつながります。
そして、この「自信の水」は、特別な教材や高価なサービスがなくても、
日々の親子の関わりの中で少しずつ補っていくことができます。
2. 自己肯定感を育てる!愛情と承認を伝える2つの言葉
では、家庭ではどのように「自信の水」を注げばよいのでしょうか。
私がスタディ・コーチングで意識していたのは、子どもが実際に行ったことや、
できるようになったことに注目し、それを具体的な言葉で伝えることでした。
特に大切にしていたのが、次の2つの声かけです。
① 愛情を伝える言葉
「〇〇ができて、私はうれしい!」
例えば、子どもが自分から机に向かったとします。
そんなときには、
「自分から勉強を始めてくれて、お母さんはうれしいな」
と伝えてみます。
大切なのは、結果だけでなく、子どもが実際に行ったことに目を向けることです。
テストでよい点数を取ったときだけでなく、苦手な問題に取り組んだこと、
昨日より少し長く集中できたこと、失敗してもやり直したこと。
そうした小さな行動にも、認めるべき事実があります。
「あなたの頑張りを見ているよ」という気持ちが伝われば、子どもは自分の努力に気づきやすくなります。
「うれしい」という言葉が照れくさい場合は、「ありがとう」「助かったよ」など、
家庭で自然に使える表現に置き換えてもかまいません。
無理に決まった言葉を使う必要はありません。大切なのは、心から感じたことを伝えることです。
② 子どもの力を認める言葉
「〇〇ができるなんて、△△する力があるね!」
例えば、難しい問題を最後まで考えた子どもには、
「すぐに答えが出なくても、最後まで考えられたね。粘り強く取り組む力があるんだね」
と伝えます。
友達に優しくできたときには、
「困っている友達に声をかけられたんだね。相手の気持ちを考えられるところがすてきだね」
と伝えることもできます。
このように、子どもの行動と、その行動から見えるよさを結びつけるのです。
ただし、子どものすべての行動を無理に長所へ結びつける必要はありません。
実際に見られた行動をもとに、具体的に伝えることが大切です。
また、「あなたは天才だね」といった大きな褒め言葉よりも、
「ここを工夫したんだね」「自分で最後まで確かめたんだね」
という具体的な言葉のほうが、本人にも伝わりやすい場合があります。
2つの声かけに共通しているのは、子どもをよく見て、できたことを認め、その子の可能性を信じる姿勢です。
子どもが自信を失っているときこそ、できていない部分ばかりを指摘するのではなく、
今できていることや、少しずつ変化していることにも目を向けてみましょう。
3. 褒め言葉は言い方が大切!子どもの心に届く伝え方
愛情や承認を伝えることは大切ですが、ただ褒めればよいというわけではありません。
大人がよかれと思ってかけた言葉でも、子どもにはうわべだけの言葉に聞こえたり、
プレッシャーになったりすることがあります。
例えば、子どもが少し頑張っただけなのに、大げさに褒めすぎると、
かえって違和感を覚えるかもしれません。
「本当にそう思っているのかな?」
「何かをさせるために褒めているのかな?」
そんなふうに感じさせてしまっては、せっかくの声かけも逆効果になりかねません。
そこで、家庭で実践するときには、次のポイントを意識してみてください。
① 子どもの行動をよく観察する
まずは、子どもが何をしたのか、どのような工夫をしたのかを見てみましょう。
勉強時間の長さやテストの点数だけでなく、自分で準備したこと、苦手なことに挑戦したこと、
途中で投げ出さずに考えたことなど、目を向けられる場面はたくさんあります。
子どもを評価するために観察するのではなく、理解するために見守ることが大切です。
② できるだけ自然なタイミングで伝える
子どもが何かをやり遂げたときや、努力している姿に気づいたときは、その場で具体的に伝えてみましょう。
例えば、宿題を終えた子どもに、
「宿題、最後までできたね。途中で難しい問題もあったのに、よく取り組んだね」
と声をかけます。
ただし、すぐに褒めなければ意味がないということではありません。
子どもの様子や気持ちに合わせて、落ち着いて伝えられるタイミングを選びましょう。
③ 子どもの年齢や性格に合わせる
小さな子どもには、短くわかりやすい言葉が伝わりやすいでしょう。
一方、中学生や高校生になると、あからさまに褒められることを恥ずかしがったり、
反発したりすることもあります。
「そんなこと言わなくていいよ」
「気持ち悪いから、やめて」
そんな反応が返ってくるかもしれません。
でも、すぐに好意的な反応が返ってこなくても、子どもの気持ちを決めつける必要はありません。
無理に褒め続けたり、反応を求めたりせず、自然な言葉で伝えていきましょう。
「自分で準備できたんだね」
「昨日よりスムーズだったね」
「手伝ってくれてありがとう」
こうした日常の言葉でも、十分に愛情や承認を伝えられます。
④ お説教を褒め言葉に混ぜない
例えば、
「今日はちゃんと勉強できたね。いつもこれくらい頑張ればいいのに」
と言われたら、どう感じるでしょうか。
最初に褒められても、最後の一言によって、結局は叱られたような気持ちになるかもしれません。
子どもの行動を認めるときは、できるだけ余計な説教や比較を付け加えず、伝えたいことをシンプルに届けましょう。
「今日は自分から勉強を始められたね」
それだけでも、立派な承認の言葉です。
そして、何より大切なのは、子どもを思いどおりに動かすために褒めるのではなく、
子どもの成長を心から喜ぶことです。
まとめ|子どもの心に「自信の水」を注ぎ、成長を支えよう
子どもの自己肯定感を育てるために、特別なことをする必要はありません。
まずは、子どもの行動をよく見て、できたことや努力したことに気づく。
そして、その事実を愛情のこもった言葉で伝える。
「できて、うれしい」
「自分で工夫できたね」
「最後まで取り組めたね」
「手伝ってくれて、ありがとう」
そんな何気ない言葉の積み重ねが、子どもの心を支えていきます。
もちろん、褒めるだけですべての悩みが解決するわけではありません。
勉強につまずいているときには学習方法を見直す必要がありますし、
学校生活がつらいときには、本人の気持ちを丁寧に聴き、必要に応じて学校や専門家と連携することも大切です。
それでも、子どもが安心して自分の気持ちを話せること、自分の努力を認めてもらえることは、
さまざまな課題に向き合うための支えになります。
「自信の水」とは、子どもを無理に前向きにさせるためのものではありません。
子どもが自分の存在を大切に感じ、失敗してもやり直せると思えるように、
愛情と承認を日々の関わりの中で伝えていくことです。
その積み重ねが、自分を信じる気持ちを育み、勉強や人間関係、
そしてこれからの人生を歩んでいく力につながっていくのではないでしょうか。
まずは今日、お子さんができたことを一つ見つけて、言葉にしてみませんか?
それでは、ありがとうございました!
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