努力しても成績が上がらない?「プラトー現象」の乗り越え方と親にできることは?

いつもご覧いただきありがとうございます。

今回は、前回お話しした「学習曲線」と「プラトー現象」の続きです。

毎日勉強しているのに、なかなかテストの点数が上がらない。一生懸命練習しているのに、思うように上達しない。

そんなお子さんの姿を見ていると、

「この勉強法で本当に合っているのかな?」

「これだけ頑張っているのに、どうして結果が出ないんだろう・・・」

と、お父さんやお母さんのほうが不安になってしまうこともありますよね。でも、ここでぜひ知っておいてほしいことがあります。

努力と成果は、いつも同じペースで伸びていくわけではありません。

努力を続けていても、目に見える成果がなかなか現れない時期があります。これが、前回の記事でご紹介した「プラトー(plateau)」と呼ばれる停滞期*です。

そして、この「伸びていないように見える時期」に、親がどのように接するか。私はこれが、子どもの学習を支えるうえでとても大切だと考えています。

目次

1.成績が上がらないときこそ注意したい「プラトーの罠」

勉強を始めたら、努力した分だけ成績も右肩上がりに伸びてほしい。誰でもそう思います。ところが実際の学習では、

「頑張っているのに、なかなか成果が見えない」

という時期が訪れることがあります。

昨日も勉強した。

今日も問題を解いた。

毎日漢字を覚えている。

英単語も繰り返している。

それなのに、テストの点数はあまり変わらない・・・。こうした状態が続くと、子ども自身が、

「こんなにやっても意味ないや」

「自分には才能がないのかもしれない」

と思い始めてしまうことがあります。

そして、親も同じです。

「もっと勉強しなさい」

「こんなにやっているのに、どうしてできないの?」

と、結果を急いでしまうこともあるでしょう。でも、ここが踏ん張りどころです。目に見える結果が出ていないからといって、それまでの努力がすべて無駄になったわけではありません。

知識を覚える。

何度も間違える。

もう一度やってみる。

少しずつ理解する。

こうした経験が積み重なり、あるところで理解がつながって、以前できなかったことができるようになる場合があります。私はこれを、子どもたちに説明するとき、

「いまは、次にジャンプするためのマグマをためている時期かもしれないよ」

と考えるようにしています。成果が見えない時期だからこそ、焦って努力をやめてしまわないことが大切なのです。

2.九九を覚えられなかった小学2年生に起きた「突然の変化」

私が実際に子どもたちを指導してきた中でも、印象に残っている出来事があります。小学2年生のある子が、どうしても掛け算の九九を覚えられませんでした。何度練習しても、途中で止まってしまう。昨日言えたところが、今日は言えない。周りの大人も、

「これだけ練習しているのに・・・」

と心配になるほどでした。それでも、その子は練習を続けました。一回で覚えられなくても、またやる。間違えても、もう一度やる。そんな日々を重ねていました。

すると、ある日です。それまでなかなか言えなかった九九が、突然スラスラと口から出てくるようになったのです。

2の段、5の段、4の段・・・。

本人も、

「あれ?」

というような表情(笑)。周りにいた大人も驚きました。もちろん、これは魔法ではありません。それまで何度も繰り返してきた練習が少しずつ蓄積され、あるタイミングで「できる」という形になって表れたのだと思います。

子どもの成長を見ていると、こうした瞬間に出会うことがあります。昨日までできなかったことが、ある日突然できるようになる。

だからこそ、目の前の結果だけを見て「この子には無理」と決めつけないことが大切なのだと思います。目には見えなくても、子どもの中では少しずつ何かが積み重なっているのです。

3.プラトー現象を乗り越えるために親ができる3つのこと

では、子どもが「頑張っているのに成果が出ない時期」に入ったとき、親はどう接すればいいのでしょうか。

私が大切だと感じているのは、次の3つです。

① 結果ではなく「続けていること」を認める

「また60点だったね」ではなく、

「毎日10分でも続けているの、すごいね」

と、まず努力そのものを見てあげる。結果が出ない時期だからこそ、子どもは自信を失いやすくなります。そんなときに一番身近な親が努力を認めてくれることは、大きな支えになります。

② やり方が合っているかは冷静に確認する

ここはとても重要です。

「プラトーだから、とにかく同じことを続ければいい」と考える必要はありません。成績が伸びない原因が、

「基礎が抜けている」

「問題のレベルが合っていない」

「勉強方法そのものが間違っている」

という可能性もあります。努力を認めながら、必要であれば学校や塾の先生にも相談して、勉強方法を微調整することも大切です。

③ 親が結果を急ぎすぎない

これが一番難しいかもしれません。親としては、

「これだけ頑張ったんだから、次のテストでは点数を上げてほしい」

と思いますよね。でも、子どもの成長にはそれぞれのペースがあります。芽が出ないからといって、毎日土を掘り返していては植物は育ちません。水をやり、太陽に当て、ときには肥料を与えながら、じっくり待つ。

子どもの成長も、それに少し似ているのではないでしょうか。

まとめ

勉強でもスポーツでも習い事でも、努力したからといって、すぐに結果が出るとは限りません。一生懸命取り組んでいるのに成績が上がらない。何度練習しても、なかなか上達しない。

そんな「プラトー状態」に入ることがあります。だからこそ、結果が見えない時期に、

「もう無理なんじゃない?」

と可能性を閉じてしまうのではなく、

「今は力をためている途中かもしれないね」

と見守ってあげたいものです。ただし、ただ待つだけではなく、努力の方向が合っているかをときどき確認する。そして、結果だけではなく、

「昨日より少しできるようになったこと」

「それでも続けていること」

「諦めずに取り組んでいること」

にも目を向けてあげる。それだけでも、子どもにとって大きな力になるはずです。

成長のスピードは、子どもによって違います。

ゆっくり伸びる子もいれば、ある時期からグンと伸びる子もいます。お父さん、お母さん。

成果が見えないときこそ、少し長い目でお子さんを見てみませんか。

そして、

「大丈夫。あなたが頑張っていること、ちゃんと見ているよ」

そんな言葉をかけてあげてください。その安心感が、次の一歩を踏み出す力につながっていくのではないでしょうか。

それでは、今回もありがとうございました!

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